強迫って?
脅すことではありません(それは脅迫です)。
精神科領域では、強迫とは以下の2つのことを指します。
- ①無意味で不合理と思える考えが、意思に反して何度も反芻する状態(強迫観念)。
- ②自分でバカげていると自覚しながらも、何度も行ってしまう行為(強迫行為)。
強迫性障害(OCD:Obsessive Compulsive Disorder)とは?
上記の強迫観念、強迫行為を来す状態を言います。
強迫観念(不安)を打ち消すために、強迫行為を繰り返すことが特徴的です。
具体的には以下のような症状があります。
- 施錠や火の元、電気のスイッチなどを何度も確認する
- 書類の確認を何度もして仕事が進まない
- 何度も手を洗ってしまう
- 人を傷付けたのではないか、車で轢いてしまったのではないかと不安になる
- 不要な物をいつかまた使うのではないかと捨てられない
- 着替えや準備の順序や場所にこだわる
- 不吉な(と思っている)数字を極端に避ける
治療について
強迫性障害も不安をベースとしており、不安障害と同様に治療可能です。
やはり、ベースはお薬での治療をお勧めします。
治療には不安障害と同様、安定剤やSSRIという抗うつ薬を使用します。
漢方薬も使用できますが、効果は部分的であり、しっかりとした薬物治療が必要です。
薬物治療を行いながら、精神療法的なアプローチを行うことが重要とされています。